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チームの想いを繋ぐ「アンカー」として 1

西村崇建築設計事務所

西村 崇さん

建物に新たな価値を与える「コンバージョン建築」

「福山駅北と呼ばれるエリアに馴染むように建つ、レンガタイルの外壁が美しい10階建の建物。ここ『ANCHOR HOTEL』は、かつてマンションとして建てられたビルを、ホテルという新たな用途を持たせて生き返らせたコンバージョン建築です。いま世界中でブームを迎えている「コンバージョン」とは、建物の内装や外装を修繕し資産価値を高める「リノベーション」とは異なり、建物の用途を変えるためのさまざまな改修を行い新たな価値を持った建物として蘇らせること。近年では倉庫だった物件をホテルやカフェに、工場だったフロアをオフィスに、学校の旧校舎を商業施設に……と用途変更=コンバージョンされた物件が話題となっています。コンバージョン建築が注目されている理由はいくつか挙げられます。ひとつは、増加しつつある空き物件を、環境への負荷を抑えながら有効活用できること。またひとつは、デザインをはじめ建物そのものの存在価値を壊さずしてまちの歴史を引き継いでいけること。『ANCHOR HOTEL』はその両方を実現させつつ、まったく新しい価値を福山のまちに生み出したホテルと言えます。

福山の歴史を支えた「鉄」の文化

「マンションからホテルに変わることで“新しいもの”になりはするけれど、まちの歴史や人々の記憶を引き継ぎ、景色に馴染ませることを意識しました」と、今回の設計デザインを担当した建築家・西村 崇さん。「今回『ANCHOR HOTEL』を手掛けるにあたって大切にしたのは、『素材感』『雰囲気』『歴史』の3点です。まずこだわったのは『鉄』を使うこと。福山市は高度経済成長の時代から“鉄鋼のまち”として発展しました。このまちには、鉄をつくり、使ってきた文化がある。だからこそ福山由来の『鉄』を取り入れたかった」。確かに近年のインテリアは「インダストリアル系」がブームとはいえ、ただ流行にのるのではなく、まちの根底にある歴史や文化に敬意を示しカタチにしてこそ“ANCHOR HOTELらしい”と考えました。

空間に馴染み、モノを引き立てる「黒皮鉄板」

鉄は鉄でも、「黒皮鉄板」と呼ばれる素材にこだわったのも西村さんのこだわり。「築20年以上の経年変化した建物に、綺麗に塗装された鉄を用いても浮いてしまう。“黒革鉄”は、制作過程で造られる色の濃淡やムラ感があるので個体差が魅力。建物に黒革鉄の持つ素材感が“違和感なく”馴染んでくれたので、採用しました」。鉄の存在感が特に強調されているのがホテル1階の『ANCHOR BAR』。厚さ6mm、約260kgにもなる鉄板をコの字に曲げたカウンターや、建物の外と内を緩やかにつなぐオープンウインドウ、BAR入り口のドアやファサードにも黒皮鉄を使いました。

まちと人を繋ぐ錨(いかり)となるように

もちろん、BARフロアへのこだわりはそれだけではありません。『ANCHOR HOTEL』のANCHOR=錨(いかり)のこと。ライトには漁船で使われる滑車やランプを使ったり、壁のタイルには一本の白いラインを入れてボーダー風にしたり。海を連想するようなディテールがそこかしこに散りばめられています。また、「バーカウンターがコの字型なのは、バーテンダーの“ステージ”にしたかったから。カフェじゃなくバーにしたのは、そこに“繋ぎ役”がいることで人と人が交わり、会話が生まれるからです」と西村さん。ANCHOR=錨=人と人、まちと人を繋ぐ存在であるようにとの想いを込めたホテルの顔であるBAR、そこに集う人々が輝けるように。空間デザインの一つひとつに意味があり、作り手の願いが宿っています。「1階のBARのデザインが象徴的だからこそ、ホテル全体のトーンに統一感を持たせたいと思いました。大人の落ち着きがある雰囲気に、安心感や愛着の気持ちを抱いてほしい」。そう話すBARのバックバーをサイドの壁には経年変化したかのような味のある石レンガが施され、ホテル外壁のレンガのイメージと緩やかに繋がっています。 お次は、西村さんに客室を案内していただきます。

西村崇建築設計事務所 × ANCHOR HOTEL

アートディレクターに飯島広昭氏を迎え、施主であるサンクレア代表 細羽雅之氏らプロジェクトチームと共に描いたライフスタイルホテル『ANCHOR HOTEL』を設計・建築。空間デザインや設計はもちろん、物件の調査から福山市との協議、コンセプト作り、着工から完成まで『ANCHOR HOTEL』施工のほぼすべての工程に関わっています。目に見える・見えないを問わず、細部までこだわり抜かれた“デザイン”が生み出す極上の空間でおくつろぎください。

西村崇建築設計事務所

広島県福山市港町1-6-28 / TEL.084-983-1627

高知県出身の代表・西村 崇氏は福山大学工学部建築学科を卒業後、2006年に「河口佳介 + K2-DESIGN」に所属。実績を積んだのち、2011年「西村崇建築設計事務所」設立。建築・インテリアのデザイン・設計・監理をはじめ、関連業務全般を引き受ける。これまで手がけた物件は住宅からレストラン、オフィス、ギャラリー、展望台まで幅広い。

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