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額縁・屏風メーカーが生み出した美しき「スツール」

伝統工芸 株式会社

服巻年彦さん

里山の一角にひっそり佇む家具のショールーム

“伝統工芸”という社名から、一体どんな伝統家具を製造しているのだろう……と構えてしまいますが、府中市上下町にある工場を訪ねれば緊張が一気に緩みます。山道をぐんぐん進んだ里山にある「伝統工芸(株)」のショールームは、まるでモダンなインテリアショップ。自社ブランド〈FRAME〉と〈LISCIO〉のプロダクトがごく控えめにレイアウトされており、凛々しさまで感じるミニマルなフレーム(額縁)、つるりとなめらかなテーブルやチェアーには、柔らかな木のぬくもりが宿っていました。

町の伝統を進化させる、新たなチャレンジ

「伝統工芸」は、古くから書道文化が盛んだった府中市上下町で昭和58年に創業。書道作品を飾るための額縁や屏風、衝立、茶道具などを製造してきましたが、時代の変化に合わせて2012年ごろから家具づくりをスタート。2015年初頭にはテーブルやチェアーを製作する自社ブランド〈LISCIO〉を立ち上げ、本格的にインテリア製造にシフトしました。
「額縁や屏風などを作っていた私たちがまさか家具づくりを始めるなんて、思ってもみませんでした」と、「伝統工芸」の代表・服巻年彦さん。24歳までは料理人として料理一筋の道を歩み、結婚を機に奥様の実家の家業を手伝うことに。「玉子やキャベツがノミに変わったと思って、ものづくりを楽しみました」。
家具づくりに挑戦したきっかけは、福山市の革張りソファメーカー「(株)心石工芸」にソファ製造の一端を依頼されたこと。自分たちに家具なんて作れるのか? 模索を進める中で、家具づくりの現場にはなく、自分たちは持っている特別な技術があることに気づきました。

屏風づくりの職人技「三方留め」を家具に

その技術とは、屏風の縁を留める特殊な手法「三方留め」。3方向から伸びる直線が交わって出来た「角」をぴったり留めるために、金具も使わず、「ダボ」と呼ばれる木片を接合面に埋め込んで寸分のズレもなく留め合わせる。3方向から接ぐので強度も高い。「でも、どこかがほんの少しでもズレると組めない。何年も経験を積んでからじゃないと一人前の職人にはなれないんです。この技術がソファの脚部製造にそのまま応用できた。僕たちにとっては大発見でした」。

小さな工場だからこそ、すべての工程を人の手で

「自分たちにしかできない家具づくりがある」。その確信を得た服巻さんは、OEM生産だけでなく、自社ブランド〈LISCIO〉にてテーブルやチェアーの製造に着手。三方留めをはじめ、木工用刃物を用いて額縁を滑らかに削る技術などを家具づくりの現場に持ち込み、“家具メーカーには作れない家具”の製造をスタートさせました。まだ若いブランドであるにも関わらず、〈LISCIO〉の家具は一般家庭だけでなく全国のホテルや店舗からのオーダーが続々と入るほどの人気に。「小さな工場なので、大量生産のための機械化はあまり考えていません。製品はすべて自分たちの“手”で作ると決めていますから」。
〈LISCIO〉のスタッキングスツールに触れてみると、つるつる、サラサラ。脚から天板の裏面に至るまで、どこにも引っかかる場所がありません。「〈LISCIO〉とはイタリア語で“なめらか”という意味なんですよ」と服巻さん。家具づくりへの確固たる自信が、ブランドネームにもそのまま表れているようです。

伝統工芸(株) × ANCHOR HOTEL

「伝統工芸(株)」の自社ブランド〈LISCIO〉の無垢板三脚スツールを各ゲストルームに配置。脚部や天板に触れていただければ、そのなめらかさを実感していただけるはずです。また特別ルームには同ブランドのベンチもご用意しています。

伝統工芸 株式会社

広島県府中市上下町階見1503 / TEL.0847-62-3377

昭和58年創業。書道文化が盛んな上下町で、額縁や屏風、衝立、茶道具を製造するメーカーとして事業スタート。2012年には自社の額縁ブランド〈FRAME〉を創立。主な事業を家具づくりにシフトさせ、2015年には家具ブランド〈LISCIO〉を立ち上げた。毎年秋にはイベント「木になる生活展」を工場敷地内で開催。

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